準空気銃とは?




Contents

序文
空気銃とは
準空気銃とは
準空気銃の威力基準
威力基準の求め方
威力の求め方










2006年に改正銃刀法が施行されて早くも数年の月日が経ちました。早い段階から
改正銃刀法や準空気銃に関するページが作られ、多くの方はそれらについて既に
知っていると思われますが、再確認のためと新たにエアソフトガンの世界に
入って来ようとしている方の役に立てればと思い、このページを作りました。



空気銃とは、圧縮した気体を使用して弾丸を発射できる銃で人を殺傷し得る
威力をもつ物を指し、一般人は所持が禁止されています。警視庁の発表によると
空気銃は三つのクラスに分けられ、「準空気銃」は2006年の銃刀法の改正で新たに
設けられたクラスです。

「準空気銃」とは、空気銃で人を傷害し得る威力を持つ物を指し、規制の対象
となります。

空気銃で人を殺傷し得る威力をもたない物、すなわち「エアソフトガン」は規制の
対象になりません。



ここで、「人を殺傷し得る威力を持つもの」とは、単位面積あたりのエネルギーが
3.5J(ジュール)以上のもののことです。6mm BB弾に換算すると、約0.98J以上
となります。そのようなエアガンは、改正銃刀法によって所持が禁止されています。
いかなる理由があろうとも、一般の人はそれを持つことができないのです。



では、どうして6mm で0.98J になるのか説明したいと思います。


まず単位面積あたりのエネルギーが3.5J です。そのとき、

1cm2 : 直径6mm の円の面積

を求めることによって直径6mm の円の面積あたりのエネルギーを求めることができます。
したがって、まず直径6mm の円の面積を求めます。

円の面積の求め方は、円の半径を r とすると π r 2 なので、π ≒ 3.14 として、
直径6mm の円の半径 = 3mm (0.3cm)より、

0.3 × 0.3 × 3.14 = 0.2826cm2

となります。すなわち、1cm2 の28.26% の面積ということになります。
ということは、0.2826cm2 あたりの運動エネルギーは3.5J の28.26%
したがって、

3.5 × 0.2826 = 0.9891 J

となります。


計算では約0.9891J となっていますが、これは小数点第二位まで求めた場合、
四捨五入されずに第三位切捨てで0.98J となるので注意が必要です。(繰り上げて
しまうと、数値を上回ってしまいます)
また、一般にも0.98J という数値が出回っているので、0.98J を上回ると違法と
される可能性もあるので、これもまた注意が必要です。


ちなみに、同様に8mm も求めると

0.4 × 0.4 × 3.14 = 0.5024
3.5 × 0.5024 = 1.7584

したがって約1.7584J
小数点第二位まで求めると、約1.75J となります。


せっかくなのでこれを公式化すると、


口径 x の半径を r cm とするとき、

半径 x cm あたりの円のエネルギー = π r 2 × 単位面積あたりのエネルギー


となり、また、単位面積あたりの運動エネルギーが3.5J である場合は、

半径 x cm あたりの円の運動エネルギー
7 x 2
π J

という式に変化させることもできます。



さて、各口径のボーダーの出し方が分かったところで、今度はその弾を発射したとき
の威力の求め方について説明したいと思います。


まず弾の威力、すなわちエネルギー[E]を求める公式は次の通りです。

エネルギー E [J]
質量 M [kg] × 速度 V [m/s] 2

E = MV2 / 2 ですね。
しかし、これでは質量の単位がkg なのでg 単位のBB 弾では計算が面倒になって
しまいます。

そこでこの式をBB 弾用に変化させると、

質量を1000 で割って

エネルギー E [J]
質量 M [g] × 速度 V [m/s] 2
2000


となります。

分子を1000で割ったのでその1000が分母に掛けられたんですね。


ちなみに速度とはこの場合、初速のことを指します。



さて、なにやら数学と物理のコラボ授業のような感じになってしまいましたが、ご理解
いただけたでしょうか?
これが理解できれば、もうあなたは今後BB 弾に新しい口径が増えても威力について心配
することはありません。ネットで探したりしなくても、自分で計算できるようになれます!!


以上、準空気銃の説明的なものでした。
下手な説明でゴメンなさい。



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